【2010.09.18】 第7回四国サミット水道組合 青年部
9月18日(土)香川県高松市並びに坂出市において「四国ブロック青年部協議会 第7回四国サミット」が開催されました。
当日は、全管連青年部協議会の加藤会長を始め、四国から高知市・愛媛県連・徳島市の会員の方にお集まり頂きました。
今回の四国サミットは、前回開催して以来4年ぶりの香川県開催という事もあり、以前より要望の多かった、香川県を代表する名産品でもある「讃岐うどん」を大きな柱に据えて、そのままタイトルも『U-Don~食文化・水文化~』としスタートしていく事になりました。
「讃岐うどん」と言っても、具体的に何をしたら良いか?又、「讃岐うどん」で参加して頂く皆様に何を伝えられるか?など不安な要素も有り準備していくにも苦労を重ねました。
そこで、思いたったのが、先ず、うどん作りを体験して頂く事でした。
テーブルに顔と顔を合わせて行う会議形式よりは、やはり、我々、現場の人間、体を動かしながら実際に小麦粉からうどんになるまでを実践的に学んでもらうのが「讃岐うどん」を知るには一番良いのではないかという点でした。
しかし、うどん作り体験だけでは、「讃岐うどん」を知るには些か内容に乏しいので、次に、「体験」から「学習」へと移行をしまして、うどん店での排水処理の現状について学んで頂く事になりました。
これで「讃岐うどん」という大きな柱を、「体験」そして「学習」という2本の柱でしっかりと支える事が出来ました。後は、この柱を当日までに、更に強固な物に補強しながら準備を進めていきました。
当日は大変天気も良く、残暑が色濃く残る汗ばむ陽気で、四国サミットの開催をするには打ってつけの日になりました。
また、集合時間が例年より若干早かったので少しばかり心配だったのですが、皆様、遅れる事なく集合をして頂き、久しぶりに加藤会長と四国四県が一つになりました。
まず、今サミットの前半戦は「体験」という事で、高松市に在ります「中野うどん学校」にてうどん作りを行いました。
事前に用意されたうどんの生地を、講師の先生に従い、丁寧に手と麺棒を使って延ばしていきます。程よい大きさまで延ばすと生地を折りたたみ5㎜程度の太さで切っていきます。
ここで出来た生地は、後の昼食で食べて頂くので、皆さん楽しみながらも、かなり真剣に取り組まれておりました。
次にうどんの原材料でもあります小麦粉と水と塩を混ぜて生地を作る作業をこなして、「讃岐うどん」がどのようにして出来ているのかを学んでいきました。夏季と冬季では塩の分量を変える事、生地を混ぜる際は水を数回に別けて入れる事など、成程と思える事を学んでいきました。
また、私自身も生地を延ばす様子は、うどん店で良く見ているので簡単に出来るだろうと思っていたのですが、実際に体験してみると結構難しく、やはり何事にも経験や知識が必要だなと改めて感じました。
うどん作り体験は1時間程で終了し、ある意味楽しみな昼食へと移っていきました。
事前にお願いしていた天ぷらの横には、先ほど自分達で作ったうどんが置かれており、見た目は大小太細の様々な麺が入っており如何にも手作りだなと思わせる代物でした。
そんなうどんを、少しドキドキしながら食べてみた所、意外にも美味しくて驚きました。(参加された皆様も一応に美味しく頂いておりました)
昼食が終わり、少しの休憩を取りまして、今サミットの後半戦「学習」の会場でもあります坂出市の方に移動をしました。
また、移動の際には、後半戦の予習という事で、「讃岐うどん」の概要や歴史などを高松青年部の三島副部会長に説明をして頂きました。
「学習」では、後ほど見学して頂く施設の設計・施工をされました長尾環境設備株式会社の長尾様にご協力を頂きまして、うどん店での排水処理の現状についてお話して頂きました。
香川県条例でうどんの排水処理装置の設置の義務、それに伴う方法と費用、また、香川県内にあるうどん店は役800軒で、その内、設置対象となるうどん店が40~50軒と少なく条例自体の見直しも必要ではないか?など非常に興味深く考えさせられるお話になりました。
その後、大型製麺工場の排水処理装置の見学を行い、最後に一般のうどん店での排水処理装置の見学となりました。
この排水処理装置とは、生活排水処理の為の合併処理浄化槽とは別物で、うどん排水専用の処理装置になります。つまり条例に該当するうどん店は、二つの排水処理装置を設置する事になり、かなりの負担があります。
生活環境改善の為にこうした措置を取らざるを得ないのは分かります。
しかし、うどん店側からしてみれば、高額の設備投資を求められ、廃業になっていく所も出て来る様な気がします。
この先、こうした事が無いように、双方が話し合いを重ねていく事も重要ですが、我々設備業界も排水処理装置を設置する側としまして、如何に低コスト・高品質の物を提供出来るか考えていかなければならないと思います。
続いての質疑応答では、設備業界らしい専門的な意見から、うどん店側から見た客観的な意見などが交わされまして、「学習」を終了致しました。
続く閉会式では、次期開催県でもあります徳島の田村部会長に四国サミットの「のぼり」をお渡し、来年の抱負を頂きました。
最後には加藤会長から今サミットの総評を頂きまして、無事「四国ブロック青年部協議会 第7回四国サミット」を終了する事が出来ました。
引き続き、懇親会へ移っていくのですが、高松から阿野初代部会長を始め、伝説の浮田元部会長、広瀬・安西両相談役も駆けつけて頂き、盛大に開催しました。
また、会半ばではコンパニオンの方とのラブラブゲームも行い、参加された方は、忘れられない一日になったのではないでしょうか?その後は、大いに飲んで、食べて、更なる親睦を深めていきました。
最後の締めには徳島の田村部会長に挨拶を頂き、お開きとなりました。
地元開催としては、今回で2回目となる四国サミットですが、香川県でしか出来ないであろう「讃岐うどん」を軸に据え開催しました。
「讃岐うどん」と言えば、今では知らない人が居ないほど有名になり、休日などには、全国から大勢の人が食べに来ます。
中には、一日で5軒以上のうどん店を回られる方や、一杯のうどんを食べる為に、数時間も待つ方など、20年前では考えられない程の「讃岐うどん」ブームになっています。
こういった事で「讃岐うどん」の生産量は、以前より4倍程に膨れ上がり、地域産業にも大きく貢献してきました。
しかし、その一方で、今回「学習」で学んで頂きました排水処理の問題が問い沙汰されるようになりました。
この問題を解決するには、まだまだ時間が掛かると思いますし、地元でも余り知られていません、それでも前に向かって行く事が大切だと思います。
その為に、今サミットが何処まで出来たか分かりませんが、全国に向けてこの問題を提起出来た事、また、うどん排水という香川県ならではの問題を参加された皆様と一緒に考える時間が出来た事、おまけにうどんを一緒に作り食べた事など、準備に携わった者としては、非常に良かったのではないかと思います。
最後になりますが、今回準備等に邁進してくれました、高松青年部の皆様、貴重な時間と場所を提供して頂きました中野うどん学校様並びに長尾様、そしてお忙しい中、香川の地までお越し下さいました皆様には心から感謝を申し上げます。有難うございました。
(株)玉浦工業所 高尾 達也 副部会長